オゾンによる酸化分解を利用した土壌汚染浄化 必要な原料は酸素と電気と水

 オゾンは酸素分子が3つで出来た物質です。強力な酸化力を持ちますが、分解後は酸素に戻るため、残留の毒性がなく、その安全性の高さから多くのシーンで利用されています。
 このオゾン(気相・液相)を土壌に注入し残留する有機化合物に接触させ反応・分解させる方法が、カルトの土壌汚染浄化法における大きな特徴です。

  オゾン浄化の対象となる有害物質  
揮発性有機化合物(VOC)、油

時間単位の浄化スピード

 オゾン浄化法で特筆すべきは、浄化速度の早さです。フッ素に次ぐ酸化力の高いオゾンは土壌中の有機化合物を次々に分解していきます。模擬土壌の試験では「数十分」程の時間で分解可能であることが確認されています。
 これは人件費やランニングコスト等の低下に繋がり、浄化に掛かるトータル費用の低減に反映される事になります。

原位置浄化・短工期・低コスト

 @ ガソリンスタンドの土壌汚染などでは、汚染部が地下水の水位によって上下します。バイオ法やフェントン酸化法の場合、地下水面より上部に分散している汚染部に対して、土壌を掘り起こすなどの措置を取る場合がありますが、オゾン浄化法では土壌掘り起こしの必要がありません。
 A 汚染部の地表よりオゾン注入のガイドパイプを埋設し目的の深度まで到達させます。
 地下水との位置関係により、オゾンガスとオゾン水の切り替えをします。汚染箇所が地下水中に存在する場合はオゾン水を注入し、地下水が無い場合はオゾンガスを注入します。

原位置浄化・短工期・低コスト

 汚染状況に合わせたプログラムを組み自動運転(24時間稼働可)を行うことで、既存の工法に比べ3〜5割短縮した工期で浄化を行う事が可能です。これにより人件費等のランニングコストが抑えられ、浄化費用の低下に繋がります。

オゾンを使った、その他の処理

 <活性炭の代替>
 地下より汲み上げた汚染水の処理に活性炭を使用するケースがあります。ここで使用される活性炭の代わりにオゾンを使用することで、少しでもメリットを発生させることが出来ます。安定した処理を継続させることが可能となり、また交換費用等のランニングコストを抑えることが出来ます。